季刊誌「シェフ」-一流のシェフたち-

 

エゾ鹿のロティ
三種の調理法としたサルシフィ
金柑のチャツネとカカオ風味のソース・ポワヴラード


製作:ティエリー・ヴォワザン (帝国ホテル 東京 レ セゾン)

火入れがポイント。指で弾力を確かめ ながら、最適な状態に仕上げるようにしている。アクセントとして金柑のチャツネを添え、その酸味とのバランスを考え、ソースにクーベルテュールを加えている。今回のサルシフィのように、1つの素材を異なる調理法で仕上げて提供するスタイルが好きで、例えばアルティショーをフライ、ピューレー、コンフィ、スープにして提供することもある。

●素材
エゾ鹿ロース肉120g、サルシフィ、レモン果汁、A(水、バター、ジュ・ド・ヴォー)、生クリーム、金柑200g、B(ミカン果汁150cc、シェリーヴィネガー20cc)、ココアパウダー

<鹿のフォン> 鹿の骨 10kg、鹿のクズ肉 1kg、玉ネギ 600g、ニンジン 500g、セロリ 400g、ネズの実 10g、赤ワイン 13リットル

<カカオ風味のソース・ポワヴラード> 鹿のクズ肉400g、C(玉ネギ100g、ニンジン100g、セロリ50g、にんにく2片)、ヴェルジュ200cc、D(マリナード500cc、鹿のフォン1リットル、フォン・ド・ヴォー500cc)、E(生クリーム70cc、黒粒こしょう30粒、  グロゼイユのコンフィチュール30g)、F(バター100g、クーベルテュール(75%)適量)
●作り方
(1) エゾ鹿のロースの芯の部分に塩、こしょうをし、ロティールする。
(2) サルシフィは皮をむいて適当に切り、レモン果汁と共に真空パックにして90℃のスチームコンベクションオーブンでやわらかくなるまで加熱する。
(3) (2)のサルシフィの半分強をAの材料でグラッセにする。
(4) (2)のサルシフィの残りを生クリームで煮て、ミキサーにかける。
(5) サルシフィの皮をむいて薄くスライスし、直径3cmのセルクルに巻きつけて揚げる。
(6) 金柑を粗く刻み、Bと共に煮詰める。
(7) 鹿のフォンを作る。材料を合わせて4日間置いて漉し、マリナードは別に取っておく。鹿の骨とクズ肉、野菜をバターで炒め、マリナードをかぶる程度に加えて煮詰め、漉す。残ったマリナードはソース用にとっておく。
(8) カカオ風味のソース・ポワヴラードを作る。鹿のクズ肉とCをそれぞれリソレして鍋に入れ、ヴェルジュを注いで味が出るまで煮詰め、Dを加えてオーブンの余熱で1晩火を入れる。漉して火にかけ、Eを加え、仕上げにFを加える。
(9) 皿に(1)(3)(4)(5)を盛り、(6)を添える。ソースを流し、皿の縁にココアパウダーを振る。